単純レントゲン検査・血液検査を解説!|若葉台駅の消化器科・内視鏡検査|ひらかた消化器内視鏡クリニック

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単純レントゲン検査・血液検査

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単純レントゲン検査

単純レントゲン検査

検査の目的

腹部の炎症、外傷、腫瘍などによる腸管内・腹腔内の異常ガスの有無や、肝臓、膵臓、腎臓の位置および大きさや形、結石、腫瘤陰影、異物の有無などを調べるための検査です。

検査の方法

X線検査は、X線を使って行います。
骨や水分、脂肪などの体の組織によってX線の通りやすさが異なることを利用し、画像として映し出します。X線を一方向から体にあてると、体を通過したX線の差が濃淡の影としてモノクロ画像に現れます。胃や大腸などの消化管や、尿管や膀胱などの尿路系を調べる場合には、病変をより分かりやすくするために造影剤を使用することもあります。

検査の実際

X線検査では、金属やボタンなどが付いた衣類を着ていると、撮影する画像に映り込むため、検査着に着替えます。ボタンや金属のついていない薄い下着は、着ていてもかまいません。撮影部位によっては、体の位置を変えたり、息を止めたりすることが必要になります。検査全体にかかる時間は5分程度です。

検査の特徴

X線検査にかかる時間は短く、撮影した部位は画像で比較的すぐに確認することができるため、一般的に広く行われている検査です。しかし、X線検査では体の中を一方向から画像にしているため、臓器が重なることによって、CT検査やMRI検査に比べて詳しい診断ができない場合があります。

血液検査

血液検査

検査の目的

血液は赤血球や白血球などの血球成分や血球成分を取り除いた血清(血漿)から成り立っています。ある臓器の細胞が障害を受けると、その臓器特有の物質が血液などに流出しますので、血液を調べることは異常を発見する手がかりとなります。
体に何らかの異常がある場合、採血することによって血液中の物質数が増えているのか減っているのかを、項目ごとに基準値と照らし合わせ、病気の診断や将来の発症リスクを調べる手助けとなります。主に、肝臓や腎臓の病気、糖尿病、脂質異常症、貧血を見つけることができます。

血液検査の項目と基準値

血液検査の項目や基準値については以下のとおりです。なお、以下の基準値は公益財団法人 日本人間ドック学会における基準値を参考にしています。

肝臓の検査

総タンパク(基準値:6.5~7.9g/dL)

血液中に含まれるタンパク質の総称です。主にアルブミンやグロブリンを指します。低栄養や肝機能障害、ネフローゼ症候群で数値が低くなり、脱水や慢性肝障害などで高くなります。

アルブミン(ALB)(基準値:3.9g/dL以上)

血液中のタンパク質のうち、もっとも多くを占めるタンパク質です。低栄養や肝機能障害、ネフローゼ症候群の場合に数値が低くなります。

AST、ALT(基準値:30U/L以下)

ASTは、心臓や肝臓、腎臓、筋肉などの細胞内に存在している酵素で、ALTは主に肝臓の細胞内に多く存在している酵素です。ALTだけ高い、もしくはASTもALTも高い場合には、脂肪肝や肝炎、肝臓がんなどの病気を疑います。ASTだけが高い場合には、肝臓や心臓の病気を疑います。

γ(ガンマ)-GT(γ-GTP)(基準値:50U/L以下)

肝臓の解毒作用に関係している酵素で、肝臓や胆道系になんらかの障害があると血液中に流れ出てきます。アルコール性肝障害や脂肪肝、肝炎、胆道閉塞などがあるときに数値が高くなります。

ALP

主に肝臓や胆道の病気を調べるために用いられる酵素のことです。ALPにはリン酸化合物という栄養素を分解するはたらきがあり、肝臓や腎臓、骨、小腸などにある細胞でつくられます。通常、ALPは肝臓で処理された後に胆汁(脂肪の消化を助ける液体)とともに排泄されますが、肝臓や胆道に異常が生じて胆汁がうまく流れなくなってしまうと、血液中にALPが漏れ出てきて、ALPの数値が上昇します。

HBs抗原(基準値:陰性−)

B型肝炎ウイルスへの感染の有無を調べます。

HCV抗体(基準値:陰性−)

C型肝炎ウイルスへの感染歴や現在感染していないかどうかを調べます。

腎臓の検査

クレアチニン(Cr)(基準値:男性1.00mg/dL以下、女性0.70mg/dL以下)

筋肉内にあるクレアチン(アミノ酸の一種)が代謝された後の老廃物です。腎臓でろ過された後、尿として排出されることから、腎機能が低下していると数値が高くなります。
男性と女性で筋肉量に差があるため、男女で基準値が異なります。

eGFR(イージーエフアール)(基準値:60.0mL/分/1.73m2以上)

腎臓が老廃物を尿として排泄する能力を示すもので、血清クレアチニンの値を性別、年齢で補正して算出します。腎機能が低下している場合、数値が低くなります。

尿酸の検査(基準値:2.1~7.0mg/dL)

尿酸(UA)

尿酸はプリン体(タンパク質の一種)が代謝されてできたものです。尿酸が増えると尿酸塩という結晶になり、それが足の親指の付け根などの関節に付着すると痛風を引き起こし、強い痛みが生じます。
尿酸塩が腎臓に沈着すると腎機能障害を引き起こします。また、動脈硬化のリスクもあります。

炎症反応の検査

C反応性タンパク(CRP)(基準値:0.3mg/dL以下)

体に炎症が起きているときに血液中に増加するC反応性タンパクの量を調べます。細菌やウイルスに感染したり、がんによって体の組織が傷害を受けていたりするときに上昇します。

脂質系の検査

HDL-コレステロール(基準値:40mg/dL以上)

動脈の内側に付着した余分なコレステロールを回収して動脈硬化を防いでいます。善玉コレステロールとも呼ばれます。数値が低いと動脈硬化のリスクが高くなります。

LDL-コレステロール(基準値:60~119mg/dL)

コレステロールを全身に運ぶ役割を担っています。悪玉コレステロールとも呼ばれ、数値が高いと動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

Non-HDL-コレステロール(基準値:90~149mg/dL)

全てのコレステロールからHDL-コレステロール(善玉コレステロール)だけを除いたものです。動脈硬化を引き起こす全てのコレステロールを意味します。

中性脂肪(TG)(基準値:30~149mg/dL)

体脂肪の大部分を占めます。大切なエネルギー源となりますが、増えすぎると皮下脂肪や肝臓に蓄えられ、肥満や脂肪肝を招きます。

糖代謝系の検査

血糖値(基準値:99mg/dL以下)

血液中のブドウ糖の量を濃度で示したものです。ブドウ糖はインスリン(膵臓から分泌されるホルモン)の働きによってエネルギー源となります。
血糖値は、空腹時と食後で数値が異なることが一般的です。空腹時は血糖値が低く、食後は血糖値が高くなりますが、健康な人であればインスリンの働きにより、時間の経過とともに再び空腹時と同様の血糖値まで戻ります。
一方、糖尿病の人はインスリンがうまく働かなくなり、血液中のブドウ糖が過剰になってしまいます。そのため、血糖値の数値が高い場合には糖尿病を疑います。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)(基準値:5.5%以下)

血液中のヘモグロビンとブドウ糖が結合してできた物質のことで、これを見ることで過去1~2か月における平均的な血糖値が分かります。

血球系の検査

赤血球(RBC)

全身に酸素を運び、血液中の二酸化炭素を分解する役割を担います。赤血球の数が多すぎると多血症、少なすぎると貧血を疑います。

白血球数(WBC)(基準値:3,100~8,400/μL)

細菌やウイルスから体を守る役割を担います。感染症や炎症性の病気、腫瘍性の病気で数値が高くなります。また、喫煙習慣がある場合にも高くなります。

血色素量(Hb・ヘモグロビン)(基準値:男性13.1~16.3g/dL、女性12.1~14.5g/dL)

赤血球の中で酸素を運ぶ役割を担うタンパク質のことです。数値が低い場合には貧血などを疑います。

ヘマトクリット(Ht)

血液全体のうち赤血球が占める割合のことです。数値が高い場合には多血症や脱水、低い場合に貧血などを疑います。

血小板数(基準値:145,000~329,000/μL)

出血時に血液を固めて止血する役割を担います。リウマチなどの慢性炎症や鉄欠乏性貧血などで数値が高くなることがあり、感染症や悪性腫瘍などでは血小板が消費されるため数値が低くなることがあります。